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2011年8月13日 (土)

涼風家シネマクラブ■長江哀歌

監督・脚本/ジャ・ジャンクー
キャスト/チャオ・タオ、ハン・サンミン、ワン・ホンウェイ ほか
2006/中国/113分

 現代中国を代表するであろう一大事業、三峡ダム。これが完成すると世界最大級のダムとなる。映画の舞台は、そのダムによって水の底に沈もうとしている古都、奉節(フォンジェ)である。
 サンミンは、16年前に娘をつれて出て行った妻を探して山西省から奉節にやって来る。途中の船の中ではいかがわしいマジックショーを強制的に見せられ金を取られたり、奉節に着いてもタクシー替わりのバイクに無理やり乗せられたり、なんともあぶなっかしい。
 妻に聞いていた住所はすでに水のそこになっており、やっと見つけた妻の兄の話では、2カ月ほどしないと仕事から戻ってこないという。サンミンは、奉節で解体の仕事をしながら妻の帰りを待つことにするのだった。
 同じように山西省から、2年間も音信不通の夫を探して奉節にやってきたのはシェン・ホンだった。夫の軍隊中間であるワンに協力してもらい、夫を探すのだが、仕事が忙しいらしくなかなかつかまらない。やがて女性の影もチラつき始めて、シェンは夫の関係を改めて考えるのだった。

 サンミンが奉節で寝泊まりしていた宿屋も、政府から解体命令が下った。親しくしていた人々の家が次々に解体され、やがてすべてはダムの底に沈んでいくという現実。役所の人間は「二千年の町が二年で沈む」とも言う。
 16年ぶりに再開したサンミンは妻。サンミンは娘ともども山西省につれて帰りたいと思っていたが、妻が働いていたのは、兄の3万元の借金のためだった。
 2006年のベネチア映画祭で金獅子賞グランプリを受賞した本作は、日本の小津安二郎、ギリシアのテオ・アンゲロプロスとも並び評されるジャ・ジャンクー監督の最新作である。確かにその視線や民族としての人間を描いているところは、小津やアンゲロプロスに共通しているだろう。また静かな中にも激しさのある演出も共通している。
 いままさにダムの底に消えようとしている町に生きる人々に着目し、中国のこれまでとこれからを描いた作品である。

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