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2011年9月 1日 (木)

涼風家シネマクラブ■美しき運命の傷跡

監督・脚色/ダニス・タノヴィッチ
キャスト/エマニュエル・ベアール、カリン・ヴィアール、マリー・ジラン、キャロル・ブーケ、ジャック・ベランほか
2005年/フランス=イタリア=ベルギー=日本合作/102分

『トリコロール』シリーズなどで知られる、キェシロフスキ監督の遺稿を、『ノー・マンズ・ランド』のタノヴィッチ監督が映画化した。もともとこの作品は、「天国」「地獄」「煉獄」という3部作の第二章「地獄」であり、愛を巡る苦悩が描かれている。
 それは家族愛(親子愛)であり、夫婦愛であり、恋愛である。
 子供ころ、父親をなくした3姉妹は、それぞれ大人になり、別々の暮らしをしている。結婚し、ふたりの子供を持つ長女のソフィは、夫の浮気に悩まされている。浮気相手を突き止め、ふたりが密会するホテルにまで乗り込んでいく。このあたり、スリラーかホラーかと思うような、緊張する演出で、ドキドキ感もいっぱい。目が離せません。
 次女・セリーヌは、年老いた母が暮らすホームに通う毎日。独身で恋人もいない。男性に対してある種の嫌悪感を抱いていながらも、自分を愛してくれる人を求めているようだ。そんなセリーヌに近づくひとりの男。彼はセリーヌばかりではなく、家族に関する重大な秘密を知っているのだった。

 三女・アンヌは、年上の既婚者と不倫していたが、突然別れを切り出され、どうしていいかわからなくなってしまう。 3人の姉妹が、それぞれの愛に悩み、苦しむ姿は、この映画を観るアナタにも思い当たる場面が、きっとあるのではないだろうか。少なくとも、彼女たちの感情や、行動を、同じ女性として、共感や嫌悪として理解できると思う。
 原案が「地獄」と題されているだけに、愛を求めながら苦しまなければならない登場人物たち。しかし「愛」とは、そんな一面を確かに持っているだろう。
 ときには激しく、ときには静かに、愛を求め、愛をそそぐ女たち。
「それでもわたしは後悔していない」という母の言葉は、姉妹達が共有する気持ちだったのかもしれない。愛するということは、それがどんな結末を迎えても、後悔しないということなのかもしれない。

「微熱」06年5月号掲載

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