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2014年10月13日 (月)

新作紹介■TATSUMI マンガに革命を起こした男

涼風家シネマクラブ■TATSUMI

監督/エリック・クー
キャスト/別所哲也(声の出演/ナレーションほか6役)、辰巳ヨシヒロ
2011年/96分/シンガポール

Tatsumi


 本作はシンガポールで作られた日本語のアニメーション作品。原作は辰巳ヨシヒロの自伝的な作品『劇画漂流』と5本の短編作品で、辰巳の自伝に5本の短編作品を挿入するという構成。
 とにかく驚かされるのは辰巳の画がそのまま動いているということ。へんにアニメ用にキャラクターを変更したりすることなく、辰巳劇画の画風をそのまま使っているところに感心する。しかもそれが日本国内ではなく、海外で作られているのだから2度びっくりといったところだ。
 辰巳ヨシヒロは関西出身の劇画家であり、「劇画」という言葉を作った人物。もともとは関西の貸本漫画作家であったが、同郷の仲間たちとこれまでの漫画とは違うもの(児童向け作品ではなく大人も楽しめるシリアスな作品といった方がいいか)を目指し、「漫画」に変わる名称として「劇画」を考案。仲間たちと共に「劇画工房」を結成する(さいとう・たかをも参加していた)。
 これには一般書店で売られる児童向けマンガ雑誌と比べ、貸本漫画の内容が、子供に読ませるには不適切だという当時の批判から、対象読者は児童ではなく大人だという思いもあった(このあたりの細かいことは本映画ではあまり触れられていないし、語ると長くもなるので割愛する)。
 やがて貸本自体が衰退し、辰巳ヨシヒロも雑誌へと活躍の場を広げていく。本映画に取り上げられた5本の短編もそんな時期の作品だ。
 正直漫画が好きだ、漫画を読んでいるという人の間でも辰巳ヨシヒロという名前や作品はあまり知られていないのではないかという気がする。「劇画」の創始者ということもそれほど一般的には知られていないだろう。
 本映画のチラシには「日本だけ知らない」というコピーが入っている。まさにその通りだろう。ある程度の漫画マニアあるいは貸本漫画を読んでいた世代でないと辰巳ヨシヒロという名前や作品はなじみがないのは事実だと思う。
 だからこそ、本映画は多くの人に観てもらいたい。漫画・劇画好きな人はもちろんのこと、あまり興味がないという人にこそ観てほしいと思う。取り上げられた5本の短編作品が、日本の劇画の底力のようなものを感じさせてくれるだろう。

 本作品は2014年11月15日より「角川シネマ新宿」ほかでロードショー公開されます。

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