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ホラー

2014年10月12日 (日)

涼風家シネマクラブ■サンゲリア

涼風家シネマクラブ■サンゲリア

監督/ルチオ・フルチ
キャスト/イアン・マッカロック、ティサ・ファロー、リチャード・ジョンソンオルガ・カルラトス、ほか
1980年/イタリア/91分
DVD発売/ジェイ・ブイ・ディー

25th

 ジョージ・A・ロメロ監督の代表的な作品『ゾンビ(78年)』の成功によってさまざまなゾンビ映画が制作され、ホラー映画にゾンビもののジャンルが確立されていったが、ルチオ・フルチ監督の代表作『サンゲリア(原題ゾンビ2)』はそれらの中でも群を抜く。
 ストーリーは、ニューヨークに無人のヨットが流れ着き、船内を調べる警官の前にゾンビが出現。ヨットの持ち主である医師の娘アンは、父の行方を求めて新聞記者のピーターとともにカリブ海の小島マツールへと向かう。その島では奇病が発生しており、死んだ人間が蘇り人を襲っていた。島のただひとりの医師メナードはその原因を科学的に明らかにしようと研究を続けていたが、何もわからないままピーターたちともどもゾンビに襲われてしまう。なんとか島を抜け出したアンとピーターだったが、ヨットのラジオから流れてきたニュースには…。
 というまっとうな展開。フルチ作品はただ残酷シーンが強調されているような評価がされているがこの『サンゲリア』に関していえば映画として成立しているといえるだろう。もちろんゾンビに襲われる人間が内蔵むき出しにされて喰われてしまったりするようなシーンもあり、まだスプラッターなんていう言葉もなかった時代にショッキングな映像ではあったかもしれないが、今日の目で見れば刺激度はそれほどでもない。まあこの映画を有名にしている目に木片が刺さるシーンに関しては、上映されて25年も経った今でも新鮮であるのは事実だが。
 ロメロ監督が提示した「ゾンビ」というホラーの新しいキャラクターをフルチ流に解釈し、ゾンビ伝説の源流であるブードゥー教をからませている点では、こちらの作品のほうが正統的なホラー映画であると言ってもいいのではないか(ロメロのゾンビはその解釈においてはやはりSFだろう)。ゾンビ映画というとどうしてもスプラッター的な傾向が強く、怖がらせるということよりも気分を悪くさせるのが目的のような印象があるが、『サンゲリア』では人間を襲うという身体的な恐怖を強調するためにスプラッター的なシーンを用意しているのであってホラー映画のセオリーには合うのだ。
 イタリア的と言っていいのかもしれないが、美女がふんだんにヌードを披露し血まみれになるという点でも、ある種ホラーの王道という気がしないでもない。またカリブの美しい海の中にゾンビがいて、サメと対決してしまうシーンもほかでは見られない面白さがあった。

初出/「微熱」05年9月号・セブン新社

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2014年10月11日 (土)

涼風家シネマクラブ■デアボリカ/DIABOLICA

涼風家シネマクラブ■デアボリカ/DIABOLICA

監督・脚本/オリヴァー・ヘルマンキャスト/ジュリエット・ミルズ、ガブリエレ・ラヴィア、リチャード・ジョンソン、ニーノ・セグリーニ1973年/イタリア/107分
[DVD発売/JVD]

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 70年代後半の映画界には『エクソシスト』によってオカルトブームが巻き起こり、『ジョーズ』などの動物パニックといった見るものを怖がらせる、驚ろかせるといった内容の作品が数多く制作された。今回紹介するイタリア映画『デアボリカ』もそんな作品群のひとつとして知られているが、その企画自体は『エクソシスト』の公開に先立って進められていたという。
 ストーリーはふたりの子供と優しい夫と暮らすジェシカが、予定外の妊娠をし、その胎児が異常と呼べるほど成長が早い上に、ジェシカ自身にも数々の怪現象が起こり、実はジェシカの中には悪魔が宿っていた、というもの。
 読者の中には気がついた方もいるだろうが、そう『ローズマリーの赤ちゃん』という同じようなテーマの映画がある。『デアボリカ』は『ローズマリーの赤ちゃん』を『エクソシスト』のテイストで制作し、パニック映画ばりの音響で臨場感を演出した作品なのだ。この音響効果はのちに『サスペリア』でも使用されたそうだ。
『エクソシスト』とまったく異なるのは悪魔の存在を信じ、物語の重要な登場人物となっているのが神父ではなく悪魔崇拝者であるという点だろう。彼は自動車事故ですでに死んでいるのだが、悪魔の力によって、自分がジェシカから生れるのを手助けすれば新しい命を与えてやろうと言われている。
『エクソシスト』的な怪現象が次々と起こる中でもジェシカの夫や友人の医師は単純に「これは悪魔の仕業に違いない」なんてことは思ったりしない。あくまで常識的な人物として描かれ、ある意味映画を見るものにとってはじれったくもある。悪魔のような超自然的な存在を否定しながら、否定しきれない状況に直面して、彼らが悪魔を信じたかといえばその点は曖昧になっている。その意味で超自然的なものと常識的なものがちぐはぐなまま進行してしまっている印象は否めない。その曖昧さをさらにあおってしまうラストシーンが印象的なだけに、残念ではある。

初出/「微熱superデラックス増刊/ヒミツの誘惑体験SP」セブン新社刊

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2012年10月27日 (土)

新作紹介■ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館

涼風家シネマクラブ■ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館

監督/ジェームズ・ワトキンス
キャスト/ダニエル・ラドクリフ、キアラン・ハインズ、ジャネット・マクティア、リズ・ホワイト、ほか。
2012年/95分/イギリス・カナダ・スウェーデン

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 主演が『ハリー・ポッター』シリーズのダニエル・ラドクリフということで、注目されている人も多いと思うが、本作ではそのイメージを一新してくれるだろう。ダニエルの役柄は、妻に先立たれ、幼い息子と暮らす青年弁護士。しかも今回の仕事がうまくいかなければ所属する弁護士事務所も解雇されかねないという状況にある。
 仕事というのは、ある地方の屋敷に行って、亡くなった女主人の残した遺言に類する文書を集めて整理すること。地元の弁護士は非協力的なので、ダニエルが出向くことになったというわけである。しかしその屋敷にはいわく因縁があり、村ではダニエルが来たことを歓迎してはくれない。そればかりかすぐにでも戻るように追い立てられもするのだ。しかし先に述べたように、この仕事をやり遂げなければ職を失う状況にあるダニエルは、不気味な雰囲気の漂う屋敷へと入り、女主人が残した手紙やメモといったさまざまな文書を集め始めるのだった。
 そして、ダニエルはその屋敷で何ものかの姿を見る。すると村では子供が事故で命を落とす。実は屋敷で女主人の幽霊を見ると、村の子供が死ぬというのだ。はたして女主人の呪いなのか、ただの迷信なのか、ダニエルは黒衣の女幽霊について調べ始めるのだった。

 制作は70年代を中心にホラー作品のヒットをとばした「ハマー・フィルム」。それだけでも往年のホラー映画ファンは興味を持たれるだろう。原作のゴシックホラーの雰囲気をみごとに映像化しているといっていい仕上がりになっているはずである。

2012年12月1日より、新宿ピカデリーほか、全国ロードショー公開されます。

2011年12月10日 (土)

涼風家シネマクラブ■REC・レック

監督・脚本/ジャウマ・バラゲロ、パコ・ブラサ
キャスト/マニュエラ・ヴェラスコ、フェラン・テラッツァ、ホルヘ・ヤマン、カルロス・ラサルテ、ほか。
2007年/スペイン/77分[R-15指定]

 スペインのローカルテレビ局の番組「眠らぬ街」の取材のため、女性レポーターのアンヘラとカメラマンのパブロは、消防署に来ました。署内のさまざまな場所を撮影し、消防隊員たちにインタビューしていくアンヘラ。ちょっと退屈だけど、いつもどおりの仕事を淡々とこなしているうちに、署内に出動のサイレンが鳴り響きます。火事ではなく、アパートの部屋に老女が閉じ込められたということで署員たちに同行し、現場に駆けつけるアンヘラたち。
 建物に入ると住民たちは一階のエントランスに集まっています。問題の老女の部屋は2階だと聞いて、署員や警官たちと現場の部屋に入っていくと、暗い部屋で錯乱状態になっている老女を発見。けれど、部屋の外に連れて行こうとすると、老女はいきなり警官に襲いかかり噛みついてきます。喉をかまれ重傷を負った警官を一階に下ろすと、住民たちが外からドアを閉められていると騒いでいます。いったいなにが起こったというのでしょか。
 重症の警官を、住民のひとりでもある研修医が手当てしていると、老女の部屋に残っていたひとりの消防署員が階段の上から落ちてきます。顔にひどい傷を負っていて、こちらも重傷。しかし建物の外ではなにやら警察車両などが包囲を始め、いよいよ中の人々を出そうしません。
 残った警官と消防署員のふたりが老女の部屋を改めて見に行くと、暗い部屋の奥から、また老女が飛び出し、襲いかかってきます。思わず拳銃で老女を射殺してしまう警官。
 どうにもならない閉塞感の中、外からの情報が入り、伝染病の疑いが建物の内部にあるというのです。しばらくして防疫隊員が入ってくると、重傷を負った警官と消防隊員を手錠で拘束し、なにかを注射するのをカメラは見ています。その直後、重傷を負って虫の息だった警官がむくっと起き上がり、研修医に襲いかかります。
 閉ざされた建物内で起こる地獄のような出来事を、カメラは記録し続けます。未知の病原体による人体の変貌の謎は映画でぜひ!

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